今日は二胡の市場考察シリーズです。
前回は、日本における二胡の新たな市場を開拓していくべきだ、というものでした。
前回記事は “二胡の市場考察 – 5”
その “新たな” と感じる理由は、僕たちのような日本人二胡奏者が年々増えてきている中で、なかなか二胡の演奏一本で食べていく土台を作るのは難しい、という現状を打破したいからです。
これまでの二胡で演奏される楽曲の幅の中(=ヒーリングサウンドとかアジアンテイスト)では、日本人二胡奏者が食べていける道は狭いと思います。
演奏技術だけでは、まだまだ本場中国の演奏家の方たちには及ばない場合がほとんどですし、実際に実力のある日本人奏者でも、聴く側や仕事を斡旋するプロダクション、レコード会社が先入観を持たずに聴いてくれるケースは稀でしょう。
なにも本場の方たちに対向しようという思考ではありません。
それに、もともと二胡じゃなくても音楽ですごい稼ぐ人たちは演奏家人口の中でも一握りですし、また、世の中何でもスキルと名声度が比例することばかりじゃありません。
しかし、それでも真剣に目指して切磋琢磨する人たちが、ちゃんと稼いでいけるという環境作りや向上志向はちょっとでも重要じゃないか?というものです。
上記のような意味で、例えば僕の前職グラフィックデザインなどの、あらゆる方向が考え尽くされた業種に比べて、二胡はまだまだ試行錯誤の余地が充分にあるものなら、そこに必ずニーズはあるのです。
だからこそやっていくべきだと思います。
といっても僕にとっては好きな音楽の幅を広げる楽しさもあるんです。
スーパーマリオやドラえもん、最近のサザエさんなどは、まだやられていない曲調のものを日々頭のどこかで思案している結果でもありますが、パッと、これ面白そう!と楽しんでるものでもあります。
二胡で弾かれるカバー曲も、二胡に合うものはやっぱり合いますね!日本の歌謡曲はメロディーラインが綺麗なモノが多いので、二胡に合う曲も多いです。
もちろんそういう曲も弾いていくべきですし、弾きたいです。
それと同時に、そうじゃないものも探してやってみたい感に駆られます。
Superstitionなんかは成功例だったかな?と。
二胡で作られるオリジナル曲。
これは既に色々出されていますし、僕も本来はこれをメインにしたいのですが、僕としては曲調の幅はもっと広げていきたいです。
そして、これこそが日本人二胡奏者が活躍できる一番の道ではないでしょうか。
この市場動向シリーズ、大枠はさらえたと思います。
今度はなぜオリジナル曲だと考えるのか?をマーケットと芸術を絡めて考察していこうと思います。