さて、しばらくご無沙汰しておりました、二胡解説記事の復活です。
昨年末は書ける時間がなかなか取れなかったもので…すみません。
これまで主に右手・左手の内容は、主に初心者に向けた内容でした。
今日はこれまでもちょっと書いてきましたが、これまでの総括の意味も含めて、この“両方を合わせる”ということについて書こうと思います。
さて、これまで右手については、力まない、真っ直ぐ、力の加減、速圧バランス、切れない音、などについて書いてきました。
→カテゴリー→右手
これらを右手だけで(開放弦で)練習する場合は上手くいくのに、曲になると音が綺麗に出ない、と言う場合は、左手による影響です。
もっと細かく書くと、左手が複雑になってくると、右手に意識が持っていけない…です。
この原因は明らかに力みによるものです。
前の記事で何度かこのことに触れてきましたが、そのくらい力みというのは、難易度が上がるほどつきまとってくるものです。
なぜできないんだろう?の原因の8〜9割くらいと言っても良いくらいです。
力を使わない、と言うことではありません。
余計な力みが、できない原因ということです。
自分がどこで力んでいるか?そして、どう力んでいるか?
特に初心者が、これを自分で気づいてあげることは、とっても難しいです。
ある番組を見て、とても勉強になったのを覚えています。
プロゴルファーの宮里藍さんの特集をやっていました。
アメリカのメジャーに挑戦した初年度は優勝できませんでしたが、何年後かにランキング1位にまでなったそうです。
僕はゴルフをやらないので詳しいことは全然分かりません。
子供の頃にやったゴルフゲームでルールを知っているくらいです。
西洋人に比べて体の小さい東洋人にとって、最初のドライバーショットは圧倒的に不利なんだそうです。
どんなに鍛えても飛距離は西洋人に負けてしまうのだそうです。
そんな中、どうやって東洋人の宮里愛さんが、西洋人が上位を占める中でランキング1位になれたか?
それは、1打目のドライバーショットのレベルアップではなく、2打目以降のアプローチショットの正確性をレベルアップしたそうです。
その正確さたるや、他の比較にならないほどの正確さだったようです。
その正確さを上げるためにどんな練習をしたか?というところまで見れました。
クラブのスイングの練習に、一回振るだけで2分をかけたそうです。
1秒もかからずに触れるスイングを2分もかける練習の意味として…
スイングの途中で力んでしまうポイントで、動きが一瞬だけ速くなってしまうのだそうです。
それらのポイントをすべてゆっくり体を使って、確認しながらひとつひとつ消していったそうです。
余談ですが、ドライバーショットを捨てて、アプローチを伸ばすという発想自体、イベント事業や教室経営のマネジメントの勉強になります(笑
二胡において、力んだ場合は動きが速くなるか、逆に止まってしまうかのどちらかになります。
速くなるとロングトーンで弓が足りなくなったり、止まってしまうと音がギーッとなってしまうことに。
左手が絡むことで力んでしまう要因として挙げられるのは…
小指
ポジション移動
トリル
ビブラート
速弾き
こんなところでしょうか?他にもあるかもしれません。
綺麗な音のためにそれらを解決する練習としては、なるべく覚えやすい曲を暗譜し、左手は覚えていった上で、自分の右手がどんな風に動いているか?
初心者は特に、小指を伸ばそうとしている時に、自分の右手がどれくらい力んでいるのか?もしくは止まっているのか?
右手(腕)を確認しながら、左手と合わせる練習、両手を意識した練習をしてみるとイイですよ!
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