刺激と能書き

いきなりですが、まず自分の目標を書いておきます。
“より多くの人が感動する二胡の音楽を創る”

かなり長文になりますので、まずこれを先に。
今回の能書きタレタレの長文記事を目処に、恐らく1000文字越えの記事はしばらく控えることになるかと思います。



先日の記事で刺激を受けたとこについて触れました。
それは教室の発表会での生徒さん達からでした。

できる今の精一杯を出すこと。
今の自分を乗り越えようとする姿。
私は今どうだろう…
私も二胡の上達を目指している習得者の皆さんと同じで、技術的な部分においては常に研鑽をしているつもりです。
何を乗り越えようとすることか?は、技術の研鑽のことだけではなく、奏者・教育者を仕事として選んだ場合についてもです。

ライブ“HISTORY”の記事でも書いたこと。
自分の中ではモヤッとしていて、長い間くすぶっていたことでした。

まずは何をもってして、何を乗り越えたとするか?ですが、これは技術の習得度、仕事の経験値と共に敷居が上がってきています。
二胡を始めた時からの目標の変遷として…
人前で演奏できるようになる。

音程もっとしっかり、ビブラート、もっと音色を良く。。(これはもう永遠のテーマ)

講師になりたい。

もっと緊張しないで弾けるようになりたい。

もっと人を魅了する音色を作りたい。

もっと多くの人が聴きに来てくれる奏者・多くの生徒さんが集まる講師になりたい。
…と、こんな感じです。
これは、どこで満足の設定をするかは人それぞれだと思います。
私の場合は、折角二胡と出会い、それまでの人生とは大きく変わった思いがあったので、目標をより大きくしていきたかったんです。
技術的な目標の上限を上げていくこととは別の、奏者としての…言ってしまえば地位向上です。

そして、これを仕事にして、経験を得てきたことで気づけたこともあります。
まず、技術レベルとアーティストとしての認知レベルは、必ずしも比例するものではないことを前提として…
いまの自分に満足できているか?と聞かれたら、できていません。

で、気づけたこと=現状の把握。
そこから取るべき私のスタンスとアクション。
もう一つは、私の苦手な…もっと言うと取りたくないスタンスとアクション。
最近やっとモヤッとしたものが整理できたような気がします。

まずは現状の把握。
これは、このくすぶっていた2年の歳月の中でも変わってきているとも思います。
1.そもそも二胡の市場が広くない。
日本の音楽は、まず歌が市場(ニーズ)を占めています。
その中でも音楽そのものが利益を生みにくくなっています。
ライブそのものの利益(集客・グッズ売り上げ)は上がっているそうですが、それも2極化が進んでいるそうです。
二胡を選んでいる時点で不利なのですね。。

2.更には日本人二胡奏者の看板力が低い。
まあ当然と言えば当然ですよね。
三味線などの邦楽器のアイデンティティは日本にあるので『和楽器バンド』のようなバンドは、新たなMADE IN JAPANの価値を発信できます。
そもそも和楽器バンドもボーカルありきです。
海外に輸出できるコンテンツでもありますし、BABY METALのケースのように、それの逆輸入も充分見込めます。

環境の所為にしているつもりではなく、この現環境を把握し、自分の取るべきアクションを導き出すためのものです。
しかしそこを把握した時、自分の取るべき手段に詰まってしまった感がありました。
一度演奏を聴いてくださった方からは、お褒めの言葉をいただくこともありますが、その最初の演奏をどうやったら聴いてもらえるか?
そこのハードルがものすごく高いのが実感です。

ここで、私が取っていこうとしていた手段として…
1.SNSやブログ、動画など、積極的に発信していく。
2.二胡愛好者どうしの繋がりを広げていく。
この2つは、ある程度までは良かったのですが、そのある程度以上を考えると限界がありました。

1.は、まず言葉で音楽を説明しなければいけないことの歯がゆさ。
自分で自分の音楽を「素晴らしいです!感動します!」って…聴いてくれた人が感じることであって、自分でって…。
そこは生徒さんから「もっとアピールしなきゃ」って言われますが…今でも苦手です。
それと、文章を綴ることに費やす時間に対して自分のアピールに疑問を持っているものだから、なお一層むなしくなってきます。
今のこのブログでも、書く内容を整理しつつ、言葉を整理しつつ、全体を見直して修正しつつで4時間以上かかっています。
その時間をもっと他のことに時間をかけた方が良いはずです。
今回は…この能書きをキッカケにしたい思いで綴っています。

2.は、この2年で最も変化を感じている部分でもあります。
もちろん変化していない部分もあります。
自分で言うのをはばかられますが、こたにの演奏力・表現力を、中国のそれとはまた違った価値を見出してくださり認めてくださっている多くは、この二胡愛好者の方々です。
しかし一方、最も嫌悪されているのも、この中です。
やはり日本人の、という…ああ、この辺は言い始めるととんでもないところへ行きそうなので止めます。。
私の実力不足もありますので…人や環境の所為にしない。。あ、自分に言い聞かせました。。
これは早い段階で、無関心にスルーされるよりも良しと思えるようになりました。
そもそも市場そのものが小さいのですし、やはりそこだけに自分の取るべき手段を向けていくのは違っていました。
が、分かってはいるつもりでも心理的な何かが作用して難しいです。

そしてもう一つ、変化を感じている部分として…。
二胡が日本に普及して結構な年月が経ちました。
二胡の知識もネットを通じて深く知れるようになっています。
熱心で習熟した二胡愛好者ほど、より二胡の音楽を求めます。
当然ですが、本場の二胡奏者の音に触れたいでしょうし、直接的に関わり合えるのも日本人二胡奏者よりもプレミア感が高いです。
更に本場の二胡奏者は、日本で演奏する機会や教えることを求めていますし、数年前よりもかなり増えています。

私の始めたキッカケになった二胡は…やりたかった二胡での音楽は…
現状の二胡コア層のニーズとは明らかに違っています。
私がそこを目指すべきで、且つやりたいかというと、やっぱり両方とも違います。

二胡愛好者コア層のニーズを否定するものではありません。
私がそれを満たすことができない、という話しです。
私自身が実際にこれまで培った技術は、難易度の高い中国曲を練習することで得てきたものがほとんどです。
弾いてて楽しい中国曲も沢山あります。
その技術や装飾音のエッセンスを、今度はどうやって自分の音楽に落とし込むか?が、今の私の表現スタイルとして定着しています。
「こたにっぽい音」「独特」「日本人の云々…」と言われることもありますが、それらをどう落とし込んでいるのか?です。

二胡という楽器に限らず、また、楽器だけに限らず、あらゆるマイノリティな表現手法は、その枠組みの中だけの評価に目が行き過ぎると感じています。
それを言っている私自身もそう思ってはいても、弱さから中々そこをスルーできません。
愛好者や熱心な習熟者が気にする目線は、そこで良いと思います。
聴きに来てくださる方のほとんどが、二胡の繋がりのある方々が多いので、日頃の修練の成果を披露することが主な目的です。
何より私自身が、そこから抜け出せなかったのでした。

私がそれまで頑張ってきたつもりの、文章での宣伝・自己アピール。
そして積極的な営業活動。
交友関係や、社会との積極的な関わり方。
人脈を広げて云々。
WinWinを考えて、お互いの成功を考えて…etc。
ビジネスで成功させるには…の本も読んだりしました。

そこに時間を作ると、今度は練習したり創ったりの時間がなくなります。
それに、やっぱり得意ではないことなので、二胡の上達時間よりも時間効率が悪いと思いました。
そこに気づくのに2年かかりました。
でもとても良い勉強でした。
まったく知らないよりも少しは知れることで、どんなにそれが大変かが分かりました。
中には「違うよ。そんなんじゃ成功できない」と言う人もいるかもしれません。

今は、その成功というものと、ちょっと違うと思うようになりました。
自分の好きなこと。

“創る”こと。

これが第1でなくては、自分の人生は決して楽しくはならないように思えてきました。
不得手を知れたことで、より好きなこと、得意なことに的を絞る重要性、楽しむべき手段が見えてきました。

創ったものを本当に良いと思ってくれた人が広めてくださるように、創るものをできるだけ創っていきます。
聴いてくださった方が、それを二胡とは知らずに感動してくれるものを創れるように。
しかし具体的な数字の目標設定も、ある程度は必要だとも思っています。
ただ自分が楽しむだけでは共感は必要ないはずです。
自分の楽しみを、より多くの人に共感してもらうには、共感性の深い(広いではない)良い物を創って行かないとです。

今はそのアイデアが方向性としてはあります。
それを具体的な形にするのには、ちょっと時間がかかります。
それでもこれから一作品ずつ、動画を上げていこうと思います。
できる今の精一杯を出す。
今の自分を乗り越える。
再びいただいた刺激、生徒さんに感謝です。
長い能書きをタレさせていただきました。

43歳になりました。
残り時間がどれほどあるかは知れません。

創ります。

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2 Responses to 刺激と能書き

  1. 宮川彦弥 says:

    「いいね」のボタンでログインできませんでしたので、読みましたということを伝えたいと思います。2、3度は繰り返し読もうかと思いますが。一番大切なことは、その人がそこにいてその人らしい音楽をしている、そして人を楽しませ喜ばせることもできているということではないでしょうか。でも、これは一般論であって、プロとして生きるとしたら相当の苦労がありそうですね。やりたいことをやり続けていく、深めていく、自分の音楽に音にいっぱい酸素を送り込んでやること。その空気感(エアーというかエールというか)は必ず伝わり、共感を伴ってより広い支持を獲得できるのではないかと思います。

    • >>宮川さん

      読んでいただき、暖かいコメントもいただき、ありがとうございます!

      はい。
      宮川さんの仰る通り、より深く、そして広く支持を得ていくには、今よりももっと深く沢山のエールを自分自身に送って、今よりももっと自分自身を高めていくことだと思いました。
      具体的には演奏技術だけではなく、もっと伝え方も工夫して、その伝え方も掘り下げていく必要があると思います。
      それを形にできるように精進いたします。

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