Profile

アラサーまで音楽未経験で二胡を始め、厳しいプロの道へ。

二胡奏者・作曲家

こたにじゅん

山梨県甲府市出身。
音楽は義務教育で教わったことだけだった。
普通高校を卒業し、絵描きになりたかったが勉強が嫌いだったので美大を目指すのでもなく、単純に都会に憧れて上京して専門学校へ。
東京のグラフィックデザイン会社に就職し、3社目で受けたパワハラが嫌で会社を辞め、しがないフリーのグラフィックデザイナーになるも、それまで能動的に自分の人生に挑戦してきたという思いはなかった。

たまたま30歳手前で初めて聴いた二胡の音に感動し、根拠もなく直感で「コレだ!」と思い二胡を始める。
楽器が弾けるようになるのが楽しくて本業そっちのけでのめり込んでいったら、周りからも褒められるようになってその気になる。
後で気付くが、それはアマチュアレベルでのそれ。
この勘違いも今思えば功を奏していた。

演奏の依頼もいただくようになり二足の草鞋で励みつつ徐々に二胡の道へシフトする。
30代後半に専業でようやく生計を立てられるようになり、今更でもデッカくなる夢を追えると息巻いていたが、継続していくことの方がどれだけ難しいかということにようやく気付く。

有名な音大卒とか、コンクールで優勝とか、音楽関係のコネも何もない二胡奏者は、努力しても報われないのか?と鬱になるも、自分をまた立ち上がらせてくれたのは、やっぱり二胡が好きと言う気持ちと、聴きたいと言ってくださる方々の支えだった。

鬱の時に5年間辞めていたYouTubeへの動画投稿も再開。
気付いたら二胡を始めて20年を過ぎていた。

もう迷わない。 自分に掲げた挑戦は二胡を楽しんで続けること。
もちろん評価は励みだけど、まずは二胡を弾けて、好きで楽しんでたことを忘れずに。

こたにの紡ぎ出す音色は、単に哀愁と癒しの音色を持つ楽器、という特性を押し出すものではない。
もちろん一般的な二胡の音色を思わせる流麗さも奏でつつ、こたにじゅんの真骨頂は、太く強い音色と、確かに聴こえるか細く繊細な音色の使い分けによる、楽器とは思えないほどの歌わせぶりにある。
情報量や密度が高いことが一般的な現代の音楽で、思わず耳を澄まして聴くこたにの大胆で繊細な一音は、文字通り息を飲むのだ。

二胡と歌のユニット “アカラ” での活動実績として、2011年には両国国技館で開催された民謡界のイベントでゲスト出演を果たす等、ジャンルを越えて注目され、支持を集める。
また同年、二胡の本場中国上海にてワンマン公演を開催、初公演にして、なんと会場の来客数記録を更新し、大成功をおさめる。
そしてその翌年、前年の絶大な評価を受け、2年連続となるワンマン公演(4会場にて開催、3会場で満員)を開催、再び大好評を博す。
2015年にはANA(全日本空輸)の羽田~広州線就航記念式典にて演奏し、この時の模様はトラベルニュースサイト『トラベルWatch』で取り上げられた。
翌年2016年には3度目の中国渡航。
ANA(全日本空輸)開催の成田〜広州線就航10周年記念式典で、広州フラワーガーデンホテルにて演奏、上海トヨタ社開催で同社とアカラの合同企画コンザート『音魂 -otodama-』を豊田紡織廠記念館にて演奏した。
2020年、映画 “恋恋豆花” の楽曲にレコーディングで参加。映画にも数秒だけ出演している。
2023年、YCC県民文化ホールの開演ベルとして作曲した『山なみ』が採用。


【演奏実績】
羽田空港 – 羽田~広州線就航セレモニー(ANA)、中国・広州フラワーガーデンホテル – 成田〜広州線就航10周年記念式典(ANA)、中国・豊田紡織廠記念館(上海トヨタ)、両国国技館(日本民謡協会)、東京三越劇場、東京旧芝離宮庭園、ルーテル市ヶ谷、ホテルオークラ東京 等

【レコーディング参加作品】
聲奏一如 – 松島龍戒(2013年)/映画 “恋恋豆花“(2020年)
他、映画音楽やアーティストのCDレコーディング 等

【おもな作品】
CD:『ムダイ』(2009年)/『雪の降る空』(2010年)/『無言の空』(2012年)/『二枚目(2013年)』/『VoicE 01 Showa Pops Queen on the ERHU』(2015年)/『花散らすライオン』(2019年)

【メディア】
■TV・ラジオ出演:「ニュースの星・春分の日胡弓コンサート」UTY他、NHK甲府、FM FUJI等
■新聞・雑誌掲載:東京新聞、埼玉新聞、山梨日日新聞 、二胡之友 等